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はじまりの夢 ​第四話


【出演キャラ】
ナレーション
ソシア
ナディ
ステル
スィーザ
シャディルト
ラシュネ
レンファース

ザニアル
宮庁A
ブィファードル
ネルガル
シフォン

 


ナレーション01「ここは惑星モラ、第一層ラム・テラーゼ。昔英雄が救ったとされる世界」
      02「英雄が去って時がたち。世の災いが騎士の国バンデと聖都レオドを落としたという」
      03「その力に抗うものとされる、光とそれを受ける水の守護を偉神は定め、人々の希望をつなぎとめた」
      04「これはその者たちが描く物語。はじまりの夢 第四話『ジフィールの切り札』」

ソシア 01「むううう」


    02「ひどいよ、シャディ。私を売る気なんだ」

シャディルト 01「あ、いや、だからそのっ、これはっ」

ナディ 01「わかってあげたら?任務なんだし」

ステル 01「そうですよ。でないとずーーーーっとこの人ついてくる気ですよ?」

シャディルト 02「そうですね。ずーーーっとついて行っちゃいます」

       03「それに戻る必要があるんです。できれば早急に」

ソシア 03「どうして急ぐの?」

シャディルト 04「それは...」

スィーザ 01「この...感じは!」

シャディルト 05「さすがに自国を滅ぼされた感覚は憶えているものですね」

ステル 02「ということは」

シャディルト 06「次はジフィール。私以外の宮庁へは戻るように指示しました。どれくらいもってくれるかわかりませんけどね」

ナディ 02「え?スィーザ??どうしたの!?」

スィーザ 02「何だよ、これ...気持ち悪...」

ステル 03「この魔術力の流れに毒されているのでしょうね。...得意分野ではありませんが」
    04「光の衣、出でりて個を守る力を」

シャディルト 07「ほう、でしたら水を加えて安定させることもステル君にはできそうですね。方法をお伝えしましょう」
       08「ナディさん、この魔術は完成まで時間がかかります。その間守ってあげてください」

ナディ 03「え、ええ」


(間)


ラシュネ 01「っくしゅ!」
     02「あいつ...こんな時に何が後は任せました、だ」

レンファース 01「南門、中央区、人員避難完了です!」
       02「東西も、人民避難完了しましたとのこと!」

ラシュネ 03「じゃあ、対魔シールドを避難民のいる地点に2層張れ!」

レンファース 03「伝達します!」


(場面転換)


ブィファードル 01「ほーう、対策を立ててるか。手早いな。相手にもいい軍師がいるじゃねえか」
        02「魔術大国。どれほどのものか、見せてもらうとするか」

ネルガル 01「シフォン」

シフォン 01「はい。対魔シールドを吸収します」

ブィファードル 03「上から攻めて門を破る。そうしたら入ってきてくれ」

ネルガル 02「ああ、わかった」

SE(吸い取っている感じの音)

ブィファードル 04「しっかしさすが龍族だな。数人がかりで作ったシールドを簡単に吸い上げちまうとは...」

シフォン 02「ふう、これで全てシールドは終わりですか?」

ネルガル 03「シフォン、ここから先は激しくなる。帰っておけ」

シフォン 03「お断りします。私はあなたを守るものですから」

ネルガル 04「ふん」


(場面再びジフィール内へ)


レンファース 04「副長、シールドが失われました!」

宮庁A 01「なんだこいつは...化け物か!...門が破壊されました!」
    02「で、でかい...これはただの魔術じゃ...うわあああああ」

ラシュネ 04「どうした、何があった!」
     05「くそっ、念波(ねんぱ)が途切れたか」
     06「......A班は逃走ルートを考慮した消火に当たれ。B班は門付近にて応戦の続行。ただし撤退をしながらだ」

レンファース 05「副長、それではジフィールをお捨てになる気ですか?」

ラシュネ 07「そうだ。C班は人命救助の優先!」

レンファース 06「何故!第一隊はまだ戦えます!この国まで失われたら、何を意味するのか副長もわからないわけではないで

しょう!?」

ラシュネ 08「わかっている!!わかっている...だが、同じだからだ。バンデの時と。同じ道を歩んではならない!!いいか、

B班、無理をするなよ!!」

(ワープでシャディルトとソシアが現れる)

シャディルト 09「その通り。ラシュネさんの指示は的確です。実行を!」

ソシア 04「私からもお願いします。逃げて、生きて...」

レンファース 07「長...くっ、わかりました!」

ラシュネ 09「シャディルトォォ!!」
     10「お前、ジフィールが落ちることを知っていたな?」

ソシア 05「あ...どれくらいもってくれるかわかりませんけどね、って」

シャディルト 10「あっはははは、はい、わかっていましたよ。そしてラシュネさんならば人命を優先するでしょ?」
       11「バンデ、レオド両国を無力化したら、ジフィールですよね。3国とも抑えれば後は瓦解させるのは簡単です」

ラシュネ 11「ならばなぜ彼女を連れてきた!」

シャディルト 12「簡単です。彼女が切り札だからですよ」
       13「そしてルゥさんを扱えるのは彼女だけ。ソシアさん、いけますね?」

ラシュネ 12「シャディルト!貴様彼女を!」

ソシア 06「待って、ラシュネ。わかった、私行くよ」
    07「もう見てるだけは嫌。あんな思いはしたくない」
    08「ルゥ、ごめんね」

(影からザニアルが湧き出てくる)

ザニアル 01「行くぞ」

ソシア 09「あ、うん」

(走り出す)

(間)

ザニアル 02「いいのか?」

ソシア 10「はえ?」

ザニアル 03「お前は道具だ。それがわからないか?」

ソシア 11「わかってるよ。でもね、私しばらくジフィールで過ごして、皆いい人で大好きなんだ」
    12「だから私はどうしてもこの国を護りたい」
    13「それよりも、ルゥ、あそこ...あの人が黒い炎の術者だよ」

ネルガル 05「もう歯向かう者などいないと思ったが...シフォン」

シフォン 04「はい」

ネルガル 06「手を出すなよ、あいつらは俺がやる」

(雷が落ちるような音)

ブィファードル 04「ちっ」

ネルガル 07「なるほど、神魔術か。ジフィールは変わったものを飼っているな」
     08「神魔術の高速詠唱。お前はバンデの王族だな」

ザニアル 04「あっちの相手に行け」

ソシア 14「え、あ、うん」

ネルガル 09「俺に一人で挑むとは。愚かだな」

ブィファードル 05「お前がルーファに傷をつけた星の守護か。くっく、確かに子供。あいつめ、足止めをしておくなどと言っておいて失敗でもしたのか?」
        06「まあ、いい。相手に不足なし。どこからでも来るがいいさ」

ソシア 15「光精フィルダ、力を貸して!フィルダ・ロヴェス!」

(光の魔法的な何か)

(でもそれはかき消される)

ブィファードル 07「これがフィルダだと?」
        08「残念だ。星の守護とはこれほどの力しか持たないのか。フィルダの神髄も顕現させられないとは」
        09「本来のフィルダってのを見せてやる。フィルダ・ロヴェス!」

(光の魔法的な何か)

ソシア 16「ヴィルム・フォル...!」(ヴィルム・フォルテの言いかけです)

ブィファードル 10「おせえよ」

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