
【出演キャラ】
ナレーション
ソシア
ルーファ
ザニアル
ナディ
ステル
スィーザ
シャディルト
ブィファードル
ネルガル
ジィスト
ソシア 01「と、とりあえずここまで逃げたはいいんだけど...」
02「見つかるのは時間の問題、っていうか...」
03「ここ、どこなんだよーーーーー!!」
ルーファ 01「ねえ」
ソシア 04「え?」
ルーファ 02「こっちよ、こんなところで何をしているの?」
ソシア 05「天使?」
06「隠れていたら、迷子になっちゃったの」
ルーファ 03「な、あ、あなた...!」
ナレーション01「ここは惑星モラ、第一層ラム・テラーゼ。昔英雄が救ったとされる世界」
02「英雄が去って時がたち。世の災いが騎士の国バンデと聖都レオドを落としたという」
03「その力に抗うものとされる、光とそれを受ける水の守護を偉神は定め、人々の希望をつなぎとめた」
04「これはその者たちが描く物語。はじまりの夢 第三話『世の災い』」
ルーファ 04「フィーバロス!!」(風の攻撃魔法)
SE(強い風の音)
ソシア 07「ひゃっ、何でこんなことになっちゃってるの?」
08「私と、どこかでお会いしましたか!?」
ザニアル 01「そんな問題じゃない」
02「先ほどから魔術をそらせたり、シールドを張ったりで疲れた」
ソシア 09「え、ルゥ?」
ザニアル 03「いい加減反撃に出る」
ルーファ 05「何なのよ、あなた!さっきからどこからそんなシールドを出したりしてんのよ!」
ソシア 10「ダメだよ、ルゥ。あの人天使だよ!神に仕えるものなんだよ!?」
ザニアル 04「だから何だ」
05「どのような理由であれ、あいつはお前に牙を剥いている」
ソシア 11「ルゥ、ダメ」
ザニアル 06「あいつがお前を殺すつもりでいるのなら、私はあいつを殺す」
ソシア 12「だめ、出てきちゃダメ、ダメだったら!やめて!」
ザニアル 07「遅い」
ソシア 13「だめえええええええ!!」
SE(重力で大地を押しつぶした感じの音)
ナディ 01「きゃ」
スィーザ 01「っと!」
ステル 01「うわっ」
シャディルト 01「えっ?」(4人同時に驚く)
シャディルト 02「スィーザ君、魔術探知は!」
スィーザ 02「何だ、やってたのばれてたのか。ここから南東だ。ほれ、イメージ」
シャディルト 03「っ!面倒です、全員まとめて転送します!」
04「障壁は無きものに。かの地へ!!」
SE(ワープします)
ナディ 02「な、何、これ...隕石でも落ちたの?ものすごい穴...」
ステル 02「あ、あそこにソシアさんが!」
(駆け寄る)
シャディルト 05「どうしたんですか、これは。ソシアさん?」
ソシア 14「あ、シャディ...?」
15「シャディ!私ダメだよ、できなかったの!」
16「ルゥを止められなかった。やっぱり私には無理だったんだよ!!」
シャディルト 06「今はとりあえず落ち着いてください」
07「お仲間が心配していますから。ね、行っておあげなさい」
ソシア 17「あ...うん。ごめんね、シャディ。ありがと」
シャディルト 08「さて、ルゥさん、聞こえているのでしょう?これは一体どういうことです?」
09「あなたの仕業だということは明白ですし、何があったのかは話してくれると思ったのですが...黙秘、ですか?」
10「でも、呼び主である私への黙秘は許しません。何ならあなたを影として潜めさせるだけでなく、今ここで死者の地へ還してしまってもいいのですよ?」
11「例えソシアさんが悲しんだとしても、私には任務がありますからね」
ザニアル 08「私の監視か?...ゲスめ」
シャディルト 12「そうですよ。私は任務100%達成しますから」
(間)
ソシア 17「天使がばさばさーーーってきて、魔術使ったの!」
18「んで、んで、何でって私訊いたの。私知らない人だった!」
19「わけわかんなくなって。そしたらドカーンって!」
スィーザ 03「は?」
ナディ 03「はあ?天使ぃ??」
ソシア 20「ホントだよ!空から飛んできたんだ!こうやってバサバサって!」
ステル 03「お、落ち着いてください」
04「つまりは、知らない天使がやってきて、突然襲ってきた、と。こういうことですか?」
ソシア 21「そうなの!」
スィーザ 04「よくわかるな。俺にはさっぱりわからん」
ステル 05「いえ、実は僕もあまりわかっていません」
06「使えそうな言葉を繋いでみただけで」
スィーザ 05「どうしてそうなった」
ソシア 22「でも、その天使翼に傷を負っちゃって...帰り際にこう言ったんだ」
ルーファ 06「あなたたちのやり方じゃ間に合わない」
07「あの人のやり方でないともう間に合わないのよ!邪魔しないで!」
ソシア 23「って」
ナディ 04「あの人?それに、どういう、意味なのかしら」
ソシア 24「それからね、その天使は私のことを星の守護だって知ってて」
ルーファ 08「星の守護って言っても、まだほんの子供じゃないの」
ソシア 25「偉神に指定されたってことも」
ルーファ 09「偉神もこんな子供を指定するなんて正気の沙汰じゃないわね」
10「世に災いを成すのはあの人じゃない。人間なのよ」
ソシア 26「世の災い成す者のことを知っているふうで」
ルーファ 11「あなたたちはそう、言うなれば人を滅ぼす存在」
ソシア 27「私たちが災いを成す者。人間を滅ぼす存在だって言ってた」
(場面転換)
ルーファ 12「う...何だったのよ、もう」
ブィファードル 01「ルーファ?」
ネルガル 01「翼に傷か。何をしていた」
ブィファードル 02「ちょうどいいじゃないか、ジィスト、治してやれよ」
03「俺たちじゃ回復の魔術使えないしな。お手並み拝見だ」
SE(回復の魔法音)
ルーファ 13「ごめんなさい...私が勝手に星の守護と争ったの」
ブィファードル 04「星の守護!?」
ネルガル 02「それでそのざまか」
ルーファ 14「仕方がないじゃない!想定外のことが起きたのよ!?子供だと思ったのに!」
ジィスト 01「ルーファ、静かにしていないと治癒が遅れる」
ルーファ 15「ごめんなさい...」
ネルガル 03「想定外とは何だ」
ルーファ 16「よくわからないわ。急に大地に叩き付けられて...」
ブィファードル 05「へえ、そりゃおもしろい力だな」
ネルガル 04「ブィファードル、お前はそれを何だと思う」
ブィファードル 06「さあな。根源はわからん。魔術の類にはなかったはずだ」
07「ま、星の守護がその力を持っているとみれば対策は立つわな」
ルーファ 17「その星の守護がこんなことを言っていたわ」
18「災いを成すのが人間なら、そうならないように導けばいいって」
ジィスト 02「傷は治った。そして面白いことを言う者もいるな」
ルーファ 19「ありがとう。そうね、そんなこというだなんて滑稽だわ。だって導くにはもう...」
ジィスト 03「それでは間に合わない」
ネルガル 05「だから俺たちで人間を裁く」
ジィスト 04「そのためならば...どんな汚名をもいとわない」
ブィファードル 08「...で、偵察の結果はどうだった?」
ルーファ 20「ええ、前面は森、背後には断崖に海。最後面に城があるわ」
ジィスト 05「前面の森にまで被害を出すつもりはない」
06「断崖には海鳥が巣をかける」
ブィファードル 09「ならばいつも通りの上空からか?」
10「空からの急襲ばかりでそろそろ警戒されていそうだが」
ネルガル 06「相手は魔術特化の国。シフォンが適任だろう」
07「シフォン、いけるか?」
シフォン 01「はい。抗される力を龍族の、私の力で吸い上げればよいのですね」
ルーファ 21「あ、でも星の守護と出会ったのも、その森だったわよ?」
ジィスト 07「私も行こう。他の守護がいる可能性も高い。お前たちがジフィールを攻める間、足止めくらいにはなるだろう」
ブィファードル 11「あんたが行くなら俺もついて行くかな。本ばかり読み漁るのもいい加減飽きてきた」
ルーファ 22「ならば私も...!」
ジィスト 08「いや、お前には頼まなければならないことがある。そちらを優先してほしい」
ルーファ 23「頼まなければいけないこと?」
ジィスト 09「バンデに一振りの剣がある。それを持ってきてほしい」
10「ファルフォス。バンデに伝わる聖剣。お前が探すのには適任だ」
ルーファ 24「...わかったわ。すぐに持って戻るから!」
ネルガル 08「俺たちも今すぐに出るのだろう?」
ブィファードル 12「相手に対抗する準備期間をやるつもりはないな」
ジィスト 11「では行くか。ジフィールへ」
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