
【出演キャラ】
ナレーション
ソシア
スィーザ
ステル
ナディ
シャディルト
レンファース
スィーザ 01「なあ、気づいてるか。俺たちつけられてるぞ」
ソシア 01「え?まさか宮庁の?」
スィーザ 02「知らん。でも、気味が悪いな」
03「ああ、そうか。宮庁だったとしたら、これくらいじゃどうと言うこともないだろうな」
ステル 01「ちょ、あなた何を...」
スィーザ 04「お前に言われたくはない。炎の神ファランド、我が声に応えよ。我はルグス。名の盟約の下、力具現させよ。すべてを灰燼と化すまで」
ステル 02「待ってください、それは!」
スィーザ 05「炎神魔術、ゴア・クード・ウェン!!」
SE:どっかーん(思いっきりどっかーんしてください)
ソシア 02「ばかーーーー!何やってるんだよ!!」
スィーザ 06「監視されてたりすんの、嫌いなんだよ」
ステル 03「しっ!何かいますよ」
SE:草木をかき分けて何か出てくる音
ナディ 01「よっこいしょっと」
ソシア 03「あれ?女の人?」
ステル 04「宮庁じゃ、ない?」
ナディ 02「あなたね?森でこんな炎を使って何をしてるのよ!森の者が怯えてるじゃない!」
03「周りに防護の魔術を使ったからいいものの」
04「ここでそんなバカみたいな力を使うなんて、信じられない!滅茶苦茶よ!」
ソシア 04「あ、あの...」
スィーザ 07「バカみたい、か。全くもってその通りだ。いざという時には役に立たない。悪かったな」
08「ほら、先行くぞ」
ソシア 05「待ってよ、スィーザ」
ナディ 05「ちょっと待って、私はナディ。感情的になってごめんなさい。少し話したいことがあるの。近くに宿屋があるわ。そこで話しましょう」
ナレーション 01「ここは惑星モラ、第一層ラム・テラーゼ。昔英雄が救ったとされる世界」
02「英雄が去って時がたち。世の災いが騎士の国バンデと聖都レオドを落としたという」
03「その力に抗うものとされる、光とそれを受ける水の守護を偉神は定め、人々の希望をつなぎとめた」
04「これはその者たちが描く物語。はじまりの夢 第二話『4人の守護』」
ナレーション 05「出会った場所からほど遠くない、一軒構えた宿屋の室内にて」
【場所移動・宿屋へ】
ナディ 06「改めて、私は太陽の守護、ナディ・キャルル・リミア。そっちの子のアザ、星の守護でしょう?」
ステル 05「自己紹介が必要ないだなんて、あなたは便利ですね」
ソシア 06「えへへ。そうだよ、私は星の守護。ソシア・ディシュナ・ファラオスっていう」
ステル 06「え、ファラオス?」
07「ああ、だからだったんですね。理解しました」
ソシア 07「うん?」
ステル 08「いいえ、何でもありません。僕はステル・ビビュード・マリューク、月の守護らしいですよ」
ソシア 08「ほら、スィーザも自己紹介!」
スィーザ 09「はあ、スィーザ。水の守護だ」
ソシア 09「え?スィーザ、守護だったの?」
スィーザ 10「訊かれなかったから答える必要もなかっただけだ」
ステル 09「いえ、それは重要でしょう」
ナディ 07「偉神は言ってたわね、4人の守護に全てを委ねよ、って」
ソシア 10「ものすごい偶然だけど、これも偉神が引き合わせたものかもしれないね」
11「偉神の言ってた神託、覚えてる?」
ステル 10「世の災いはもう動き出している。急速に広がるものを止めなければならない」
ナディ 08「自然の輝き、生まれ出でよ。そして」
スィーザ 11「世に災いを成す者に裁きの杭を打て。だったか?」
ソシア 12「うん...。偉神の力をもってしても、たった4人を指定することで精一杯。私たちが失敗したら次はない」
ステル 11「それはそれは。責任重大ですねぇ」
ナディ 09「そうね。失敗は許されないわね」
10「それにしても、世の災い、って何なのかしら」
ソシア 13「偉神リーヴァ様に訊いてみるっていうのは?」
スィーザ 12「そりゃ無駄だな。偉神なんて気まぐれだし、こっちから派手に動いたほうが相手から来てくれるぜ?」
ナディ 11「ダメダメ、そんな無茶なの却下よ!」
12「小さなことを片付けていけば、きっと大物に出会うわよ」
ソシア 14「ステルはどう思う?」
15「どしたの?ぼんやりして」
ナディ 13「ステル、ステル...?」
14「死んじゃダメ!」(ステルの回想内です)
ステル 12「さっきから夢で見たことがフラッシュバックする。僕が運命に抗うことができるのか試されているみたいに」(モノローグ)
13「え、あ、ああ。何でしたっけ?」
ソシア 16「どうやったら使命を果たせるかなってお話をしてたんだよ」
ナディ 15「聞いてさえいなかったの?」
ステル 14「あはは、すみません」
ナディ 16「非常識な人!」
(扉がノックされる音がしたかと思うといきなり開かれる)
シャディルト 01「はあ、こんなところにいたんですね?」
02「何やら大きな魔術が働いたと思ったら」
ソシア 17「シャディ!?」
ステル 15「移動すればよかったですねー」(棒読み)
スィーザ 13「見つかると思っても敢て動かなかったな?」
ステル 16「何のことでしょう?」
シャディルト 03「さあ、ソシアさん、王都へ戻ってもらいますよ?」
ソシア 18「お断りー!」
(ソシア、テレポートでどこかに飛んでいく)
レンファース 01「ええーーーまた、ですかーーー!?」
シャディルト 04「テレポートです。手配を」
レンファース 02「全く...わかりました!」
(レンファース、テレポートで飛んでいく)
シャディルト 05「ふう、私はあなた方とともに待たせてもらいますよ。あの方はここに存在意義がある方ですから」
スィーザ 14「くっくっく、しかし宮庁も大変だな」
シャディルト 06「その声は...スィーザ君ですね?」
07「そうですね、あなたが脱走の方法を教えてしまわれてから、ね」
スィーザ 15「ヤブヘビだったか」
ナディ 17「ねえねえ。何だか色々と展開についていけていないんだけど、私にもわかるように説明してくれる?」
シャディルト 08「私が説明しましょうか。私はシャディルト、ジフィール宮庁です。今は当主から彼女、ジフィール次期当主を連れ戻す任を受けています」
ナディ 18「え?ということは、彼女、ジフィールの...」
スィーザ 16「ああ、平たく言うと姫さんだな」
(ナディさん、ショーック!)
ナディ 19「はああああ...私、ここまでなのね」
スィーザ 17「何だよ、突然」
ナディ 20「私、彼女が妹みたいだなって思って接していたから、無礼を働いていたんじゃないかって思って...」
21「打ち首になるとか聞いて育って、本当だったら私ここで終わりじゃないの」
スィーザ 18「何だそりゃ」
シャディルト 09「何でそうなるんです?」(2人同時)
スィーザ 19「いや、過去にはそういう奴もいたらしいが、あいつは気にしてないし、お前...変に正直な奴だな」
ナディ 22「う...うるさいわね!」
シャディルト 10「それに、あなたはあと一つ失念しています」
11「スィーザ君もバンデの後継者ですから」
スィーザ 20「あ、バカ、余計なこと言うな!」
(ナディさん、またまたショーック!)
ナディ 23「なにーーーーーー」
ステル 17「なるほど!これでやっと半分ほど彼女が理解できましたよ」
シャディルト 12「ええと、そちらの方は?」
スィーザ 21「害虫」
シャディルト 13「え、それって?って泣いてますよ??」
ステル 18「およよよよ...」
スィーザ 22「ああ、何かに出会うたびに爆破させてたな」
ナディ 24「そうね。ここまで来るときだって」
(回想)
ソシア 19「気をつけて。あそこから凶暴な獣がこっちを狙ってる」
スィーザ 23「獣くらいならすぐに」
ステル 20「爆裂魔術、アヴェラ!」
(どかーん)
ナディ 25「何やってるのよ!?」
ステル 21「え?やられる前にやる、先手必勝です」
(回想終わり)
ナディ 26「こんな感じばっかり...」
スィーザ 24「そういや、こっから西にある街の爆破って、ステルが原因だったんだろう?」
シャディルト 14「ということは、何ですか?近くの街で起きた爆発事件の犯人は...」
スィーザ 25「あいつ」
ステル 22「おお神よー」
23「あの時は事情を知りませんでしたし、何か助けたくなってしまったんですよ」
シャディルト 15「ほう?」
ステル 24「えーーーっと」
シャディルト 16「ふふ、まあ、いいですよ。犯人は不明となっていますし、上手く証拠も消えていましたから何も知らなかったと言うことで」
ナディ 27「あなた、それでいいの?」
シャディルト 17「ええ、この方が犯人だという証拠もありませんからね」
18「それに、私に任されたのはソシアさんの連れ戻しで、街荒らしの逮捕じゃありませんから」
ナディ 28「言い切ったーーーー!?」
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